Bonferroniの不等式
を確率空間とする。
事象の列について、次が成り立つ。
証明
ドモルガンの法則より
したがって、
ここで、事象の列を、次のように取る。
このとき、
が成り立つ。ここで右辺は、非交和(disjoint union)の意味である。
また、
が成り立つ。
そこで、
よって、
が成り立つ。Q.E.D.
補足
Bonferroniの不等式は、積事象の確率の下界を見積もるのに使用できる。
ただし、右辺が負になる場合は、意味を持たない。
確率は0以上の値を取るものとして定義されているので、自明な不等式になってしまう。