フーリエ変換のself-reciprocal functionの例
命題
関数
はフーリエ変換のself-reciprocal functionである。
すなわち、フーリエ変換によって同じ関数に写される。
証明
まず、
次の補題を示しておく。
補題
で与えられる。
補題の証明
フーリエ変換の定義により、
右辺の第1項の積分について、
よって、
である。また、この式を使うと、
となり、
本題の証明
右辺はフレネル積分である。結局、
である。
となる。これは
もちろん、フーリエ変換の複数の定義のうち、フーリエ変換がユニタリ変換となるような定義を用いておけば、これは全く同じになる。
したがって、
は、フーリエ変換のself-reciprocal functionの一例である。
補足
フーリエ変換の結果同じ関数になるものとしては、ガウス関数
が有名である(正規分布の確率密度関数(ガウス関数)のフーリエ変換)が、他にもそういった関数は多数あり、本題はその一例である。